神奈川県

JASMINEどうぶつ総合医療センター 様

施設名

日本どうぶつ先進医療研究所株式会社 JASMINEどうぶつ総合医療センター JASEMINEどうぶつ循環器病センター

エリア

神奈川県横浜市

User Voice

ご利用者の声。

実際に使用されている先生に、メニックスの製品についてインタビューさせていただきました。

酸素管理の重要性

 心疾患や呼吸器疾患により循環不全や換気不全が生じると、動脈血中の酸素が不足し低酸素血症に陥ります。低酸素血症が疑われる場合、酸素投与が非常に重要となります。酸素投与により動脈血の酸素化を図り、組織への酸素供給を手助けするとともに、心拍数増加や換気亢進を抑制することで心臓や肺への負担を軽減します。

      水野祐医長

ICU利用の症例

 動物への酸素吸入法には、酸素マスクや鼻カテーテルを用いる方法と、ICUケージを用いる方法の2つがあります。酸素マスクや鼻カテーテルを用いる方法は動き回る動物への適応は難しく、人による保定や監視が必要となります。これに対してICUケージによる酸素吸入法では、動物を拘束する必要がなく、ケージ内を自由に行動したまま酸素吸入を行うことができます。

 心疾患や呼吸器疾患により低酸素血症が疑われる症例はもちろんのこと、当施設で数多く実施している僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁修復術の術後管理にICUケージを使用しています。開心術後の心臓および肺の機能回復を高濃度の酸素吸入によってサポートしています。

症例におけるICUの設定(温度・酸素濃度)

 当施設におけるICUケージによる酸素吸入の使用頻度が最も高いのが、前述の僧帽弁修復術の術後管理です。手術当日は酸素濃度40%、室温26-27℃に設定しています。術後、体温が36℃台に下がった症例が多くみられるため、その場合は低温のヒートマットを併用します。術後1日目は経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)の問題がなければ酸素濃度を30%に下げます。体温が37℃台に上がっていればヒートマットを除き、室温管理のみとします。術後2日目にSpO2が保たれていれば、酸素濃度を21%のルームエアーでの管理にします。

 心疾患や呼吸器疾患によるチアノーゼや肺水腫などで重度の換気不全に陥っている場合は、酸素濃度を50%に設定することもあります。しかしながら、多すぎる酸素はかえって酸素中毒をはじめとした害を及ぼす可能性があります。そのため、SpO2を指標に低酸素症が是正された時点で酸素濃度を適宜下げるようにしています。基本的にはSpO2が94-98%で維持できれば酸素濃度を5-10%下げ、SpO2が保たれなければ酸素濃度を元に戻すことを繰り返します。

ICUの機能面のメリット

 MENIOSのICUケージは酸素濃度を1%、温度を1℃刻みで設定できることで、動物の状態に合わせた管理が可能となります。術後の症例は酸素管理のみならず体温管理が必要なことから、ケージ内全体の温度を管理できることは非常に有用です。部屋が2-3つに分かれていることにより、状態の異なる動物をコンパクトなスペースで個別に管理できることも大きなメリットです。手術から数日経過したら下段の仕切りを外し、より広い空間で快適に過ごせるようにしています。

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