Interview
シンク開発インタビュー
使いやすさを追求した東京メニックスの動物医療用のシンク(ベテリナリーシンク)の開発について今回開発チームにインタビューしました。機能の説明やメンテナンス性に関する話など、開発チームのこだわりを是非ご覧ください。
ベテリナリーシンクの種類を教えてください
動物医療用処置台としてシンクを30年以上作っています。その中で、様々なお客様のニーズに応えてくる中で、おおよそ4機種にまとまってきました。
- 手術用手洗いシンク
- ベーシンクシンク
- 2段式多機能シンク
- サージカルシンク
手術用手洗いシンクはどんな特徴がありますか?
この製品は、ある病院からの強い要望で生まれました。その要望とは、水撥ねしにくい形状で、水はけが良く、衛生的なシンクであること。また、1つのシンクで術前手洗いと術後の器具洗浄ができる獣医科用手洗いシンクがほしいというものでした。多くの動物病院ではスペースが限られているので何台も用途ごとにシンクを置くことはできませんし、医療動線を考えると非常に合理的だなぁと思いました。最終的にはかなり独自性の高い製品(製品ページへリンク)になりました。水撥ねしにくい角度を付けたオケ形状、水はけ性能が高いダブルドレン、器具洗浄+乾燥を可能にしたシャワー水栓と2段式スノコ。オプションでは自動水栓、バックパネル、メイキャップミラー、スプレーハンガーなどがあります。
他のシンクの特徴を教えてください。
水を使う処置台ということは共通するのですが、それぞれ個性があります。洗浄機能に優れたベーシックシンク、処置機能に優れている2段式多機能シンク、座位での処置が可能なサージカルシンクがあります。
ベーシックシンクはシンクが深いのでたっぷり水が貯められて薬浴などが可能です。また、ケージのスノコや扉を洗浄するのに重宝します。水栓が外に出ているので、器具や手をちょっと洗ったりするのに便利です。
2段式多機能シンクは水栓がシンク内部に収まっているので、フルフラットで広く処置スペースが確保できるのが特徴です。また、スノコを上下2段で使い分けることができますので様々な処置に対応することができます。
サージカルシンクは足下部分がオープンになった形状が印象的で、キャンテ形状になっているため、座っての処置が可能です。また、医療廃棄物のごみ箱を置くスペースとしても有効です。
オプションに関しても色々用意していますね。
水回りに関する便利グッズは、ホームセンターなどで数多く販売されています。しかし、医療の現場では強度や耐久性で使えない場合があります。ですので、あれば便利の専用便利グッズをご用意いしています。どのシンクにも共通して取り付けられるようシンクエッジは独自の面取り形状になっています。
開発時に改良した点はどこですか?
少々マニアックな話になりますが、シンク下には排水口があります。その排水口から塩素ガスや湿気が上がってきてボックス内部を腐食させてしまうことがあります。これを防ぐために通気スリットを設けてガスや湿気がこもらないようにしました。長く安心してお使いいただくためのちょっとした工夫です。
開発時にどんなところに苦労しましたか?
設計で一番苦労したのは収納部の扉ですね。前モデルは開口部が狭く、水道接続工事がやりにくいし、収納としての使い勝手も悪いという声がありました。また、隙間や突起物もあり掃除が大変でした。そこで、製造スタッフや営業スタッフの意見なども集め、フルオープンできる折れ戸収納を開発しました。開口部が大幅に広くなったことにより、メンテナンス性が良くなりました。また、収納力も大きく増え、使い勝手もよくなり、掃除もしやすくなりました。
今後も、お客様からからの声に耳を傾けながら、一つ一つ改良していき、使いやすさを追求していきたいと思います。
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