動物病院の電気容量について(株式会社JAMos)

 こんにちはJAMosの清水です。みなさんいかがお過ごしでしょうか。 東京メニックスのコラムを担当させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

 ところで動物病院はコンセントがたくさん必要な建物になるのですが、今回のテーマは動物病院の電気容量についてのコラムになります。

コンセントとは

 屋内配線から電気を取るためにプラグを差し込む口のことです(和製英語)。

 発電所でつくられた電力(電気)は変電所や電柱の変圧器を経由して各家庭に100Vの交流電源となって供給されます。電気で動作する機器を動かすには電源ケーブルをコンセント(ACコンセント)に差し込んで機器につなぎます。日本では1か所のコンセントで同時に流せる電流は15A(ワット数は1500W)までとなっています。

専用コンセントについて

 コンセントには通常の電源コンセントの他に、「エアコンコンセント」「非常用コンセント」などありますが、「専用コンセント」というのがあります。

 専用コンセントとは分電盤の子ブレーカーから直接、そのコンセント1つだけに接続されているコンセントとなります。つまりそのコンセントだけで1500Wのものしか繋げないというコンセントです。逆にわかりづらい説明でしたが、単純に一つの機器のみ用のコンセントということです。

消費電力の多い器具1台の為の専用のコンセントということになります。

エアコンの専用コンセント

動物病院で必要な専用コンセント

 動物病院で専用の機器用としては、専用コンセントが必要と思われる箇所は、・分包機・X線装置・ICU・オートクレーブ・電子レンジ・ドライヤー・・・などが考えられます。

 ちなみにドライヤーの数だけ専用コンセントも増えます。その他にエアコンですかね。場合によって電気乾燥機なども専用コンセントが必用になってきます。

医療機器、電化製品電気使用量
(一般的な数値ですので、ご使用する機器を確認してください)
分包機900W~1200W
X線装置1500W
動物用ICU「MENIOS」700W MAX1500W
オートクレーブ1200W~1500W
電子レンジ500W~600W
ドライヤー1200W

アースの役割について

 電化製品が劣化や故障などによって漏電を起こしたり、過電圧がかかったりしたときに、コンセント側のアース端子を通じて余分な電気を地面へ流す役割がアースにはあります。たとえば劣化した電子レンジの内部で回路の故障などが発生した場合、電気が本来流れるべき回路とは別の場所へ漏れてしまうことがあります。これを漏電と言います。漏電は、電子レンジの故障を招いたり、その状態を知らずに触れた人が感電したりするおそれがあります。
 こうしたトラブルを未然に防ぎ、被害を最小限に食いとどめる役割を担っているのがアース線ですので、アースが必要な機器は確認が必要です。

テナントの電気容量

ご注意

先程の専用コンセントや通常コンセントの電気容量を考慮すると動物病院の分電盤には最低でも、75A以上はほしいところになります。

JAMos 清水

株式会社JAMosについて

JAMosは、動物病院における不動産と設計を含めた建築側の視点から、様々な段階(テナント・土地のご契約前、設計時、工事着工、建築時など)のポイントや工夫などの情報を紹介できればと考えています。引き続きお付き合い頂ければ嬉しいですので今後ともよろしくお願いいたします。

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