酸素センサーと酸素校正について

動物用ICUを使用している多くの動物病院様より、酸素センサーについての問い合わせがあります。酸素についての一般知識などを踏まえて、動物用ICUの「酸素校正」の重要性などを説明します。

大気の成分

 地表付近の大気の主な成分は、比率が高い順に、窒素が78%、酸素が21%、アルゴンが0.93%、二酸化炭素が0.038%です。大気のほとんどが、窒素と酸素で構成されているのが分かります。水蒸気は最大4%~1%弱で場所や時間によって大きく変動しますので、水蒸気はこの成分表には含めていません。

酸素センサーとは

 一般的に酸素センサー(酸素濃度計 O2センサー)は、ターゲットとする環境(空間)の酸素濃度を正確に計測するものです。

 使用例として、トンネルなどの密閉空間で作業する場合、酸素濃度を測定して酸欠の防止をするために重要な役割を担います。その他に化学工業、セラミックス、金属、などの工業熱処理プロセスにおいての酸素濃度管理。また、工業炉の燃焼工程においても最適な燃焼効率を得るための酸素濃度の管理などに使われています。弊社では、医療用として動物用ICUのルーム内の酸素濃度を測定して、酸素濃度管理に使用しています。

 測定原理別では主に、ガルバニ電池式とジルコニア固体電解質方式その他、磁気式、波長可変半導体レーザ分光式があります。

酸素センサーの交換は、画像の部品を交換する作業になります。

詳しい交換方法は下記のマニュアルをご確認ください

ICU-MENIOS 酸素センサーの交換方法

ICU-MENIOS COMPACT 酸素センサーの交換方法

酸素濃度低下が人体に与える影響

酸素濃度症状メモ
21%なし通常、空気中の酸素濃度
18%頭痛など安全の限界=連続換気が必要
16~14%脈拍、呼吸数の増加
頭痛、吐き気
細かい筋肉作業がうまくいかない
精神集中に努力がいる
12%めまい、吐き気、筋力低下判断がにぶる
墜落(転倒)につながる
10%顔面蒼白、意識不明、嘔吐気管閉塞で窒息死
8%失神昏倒7~8分以内に死亡
6%瞬時に昏倒、呼吸停止6分で死亡
引用:SEシリーズ「新工事の安全」酸素欠乏 医学博士/山口裕著 財団法人 総合安全研究所
ご注意

酸素濃度が低下すると危険な状態になることが分かります。密閉空間や大気がほとんど循環されない場所は、注意が必要です

酸素校正について

 酸素センサーの特性は時間の経過とともに変化するので、値の確かさを一定に保つために、校正を行う必要があります。校正を行わないと、酸素濃度が正しく測定されないため、定期的な校正が必要となります。

 ICUの扉を開放して、酸素供給を停止した状態で酸素濃度が21%にならないときは、酸素校正の必要があります。

 基準値がずれてしまっていると、扉を開けた状態でも「酸欠アラーム」が発生することがあります。例えば、扉を閉めて高濃度の酸素の状態で、酸素校正をすると高濃度を21%と覚えてしまいます。その場合、実際は21%なのに酸欠アラームが発生することがあります。

ご注意

動物用ICUを安全に正しくご使用頂くためにも、「酸素校正」は定期的に行ってください。

高濃度酸素治療について

 弊社の動物用ICUは、お客様より「酸素室」という名前で使われていることをよく聞きます。それだけ、多くの動物病院様が高濃度で酸素治療をされていることが分かります。

 動物は、酸素吸入マスクなどを使用しての酸素供給は難しいため、密閉されたケージを酸素ボンベや酸素濃縮器などを使用して高濃度にします。

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